埼玉県の社寺仏閣

秩父神社―やさしい神様の宿る神社(埼玉県秩父市)

やさしい神様として有名な秩父神社の魅力を探る

パワーの強い神様がおおいとされる秩父。「心身ともに弱っているときは行ってはいけない」と言われるほど。そんななかで優しい神様と慕われる秩父神社は徳川家康公と深い関係があったのです

秩父神社は、知知夫彦命(ちちぶひこのみこと)が祖神(神として祭る祖先)である八意志兼命(やごころおもいかねのみこと)をまつったことに始まり鎮座2100年もの歴史があります。

また、戦国時代に焼かれてしまった社殿を徳川家康が再建したことでも有名な「秩父神社」は債権からも400年を超えるという歴史ある神社です。

秩父の中心部にあるお社にもかかわらず、境内は広く静かでとても落ち着ける空間です。すーっと心が清められるようです。

宝登山神社・三峰神社と合わせて秩父三社としても有名です。

秩父神社で頂ける御朱印・御朱印帳は?

御朱印

御朱印帳

秩父の夜祭をモチーフとした御朱印帳

秩父神社のいろいろ

御祭神

やごろおもかねのみこと(八意思兼命)

ちちぶひこのみこと(知知夫彦命)

あめのみなからぬしのかみ(天之御中主神)

ちちぶのみややすひとしんのう(秩父宮雍仁親王)

武蔵国成立以前より栄えた知知夫国の総鎮守

関東でも屈指の古社のひとつに数えられています秩父神社は、鎮座2100年以上のとても歴史のある秩父地方の総鎮守です。現存する社殿は、1592年(天正20年)に徳川家康公が寄進された由緒ある社殿です。

徳川家「葵の御紋」

御祭神殿には徳川家「葵の御紋」が飾られています。ちょっと上の方を見上げてみてください。沢山のところで発見できます。家康公ゆかりの神社ということがわかりますね。

本殿で必ず見て欲しい彫刻のかずかず

権現造(ごんげんづくり)と言われる建築様式で造られていて、鮮やかな色の彫刻が施された豪華な作りが特徴です。埼玉県の重要文化財に指定されています。

社殿の四方をゆっくりとご覧になってください。色鮮やかな彫刻を見ることができます。

子宝・子育ての虎

まず最初に目にするのが、拝殿に向かって左手にある立派な虎の彫刻。江戸時代初期に活躍していた左甚五郎が彫ったものだと伝わる「子宝・子育ての虎」です。

右側の小さい虎が子供、その左のヒョウ柄の虎が母親です。え~っ! 虎なのにヒョウ柄? って思いませんか?これには言い伝えがあって、「子育ての大切さを左甚五郎が彫刻に込めて表現したから」だと伝えられています。

また、寅年生まれの徳川家康が秩父神社の秘伝の「虎の懺法(ざんげの方法)」を珍重したことから社殿の正面の彫刻になっているという逸話もあります。

お元気三猿

日光東照宮にも三猿がいますが、そちらの三猿との違いがお判りでしょうか?よーく表情を見ると、日光とは全く違った表情ですよね。

日光が古来の庚申信仰にちなんで「見ざる・聞かざる・言わざる」なのに対して、秩父神社の三猿は相手をよく見て、相手の話をよく聞いて、相手とよく話すという意味が込められているそうです。

「よく見て・よく聞いて・よく話す」という事で現代の情報化社会にふさわしく、俗に”お元気三猿”として親しまれています。

 北辰の梟

体の向きは正面にある本殿へ、頭は正反対の北を向いています。この梟が見つめている方角に「秩父神社」の御祭神である「妙見様」が出現すると言われていて、「秩父神社」と密接に関わる鳥と考えられています!昼夜をとわず御祭神をお守りしているのです。

梟は、東洋でも西洋でも知恵の象徴とされていて、学業成就の霊力を得るふくろうの置物や「ふくろう=不苦労」から開運のしるしとしてお守りにも描かれていることも多くあるそうです。

つなぎの龍

社殿右奥にあるのが、左甚五郎作とされるつなぎの龍。秩父神社の鬼門である東北を守護するために作られたとされています。

左甚五郎作の彫刻は、先ほど紹介しました「子宝・子育ての虎」とこちらの「つなぎの龍」の二つになります。

この龍、よく見ると鎖につながれているのです。それにはこんな伝説が伝えられています!

秩父15番札所の「少林寺」近くに「天ヶ池」という池がありました。その池に棲みついた龍が暴れた際には必ずこの彫刻の下に水溜まりが出来たことから、この彫り物の龍を鎖で繋ぎ止めたところ、その後龍は現れなくなったという不思議な伝説です。

鬼門を守るちょっとお茶目な丑寅の雷神(うしとらのらいじん)様

ご本殿東側の中心くらいに丑寅の方角に見える雷神様の彫刻があります。顔は牛で虎の顔が書かれているパンツをはいた少しお茶目な彫刻ですからすぐに発見できます!!

鬼といえば「頭に角があって虎のパンツをはいている」というスタイルが一般的ですよね。その姿は、まさしくこの雷様からの連想だということです。

徳川家康公により再建され約400年以上もの間、この雷様が鬼門を守り災いを取り除いていると言い伝えられています。

おみくじもいろいろ

水占い

水占いおみくじが人気です。

境内の右側にある「柞の禊川(ならのみそぎがわ)」には、秩父神社の御神体山である、武甲山(ぶこうさん)の伏流水が流れています。済んだ綺麗なお水です。

繭玉おみくじ

白とピンクが可愛い「まゆみくじ」も人気です。

棚に並べられたまゆの中におみくじが入っています。秩父が蚕やまゆの産地だったことにちなんで作られました。珍しいおみくじでピンクと白のまゆがとっても可愛いいですね!